「吉田…お前そんな事してたのかよ」

「うるせぇ!!関係ないだろ!!」

…そろそろ引いてくれると助かるんだけどな。

「あんまり大きい声を出すと、今の話を噂されてバレちゃうよ。」

「……チッ、おい佐々木。行くぞ」

「はぁ!?……って、おい!!ちょっと待てよ!」

ようやく2人は去っていった。負け犬の遠吠えをしなかっただけ、まだかっこいい……はず?

「おい、大空!雪!大丈夫か?」

影から見守っていたなっちゃん達もこちらに向かって走ってきた。

「あぁ、夏樹か。うん、何ともない。大丈夫だよ」

「いやぁ、俺は暴力沙汰になるかドキドキしたよ」

「大空は俺と同じで喧嘩弱いもんな」

「ちょっと、俺はつーくん程弱くないから」

そう言って、つーくんの眼鏡を取り上げ、自分にかけた。

「おい、ちょっ!!返せよ!!」

眼鏡無しのつーくんは眉間に眉を寄せて俺の顔に手を伸ばしてきた。

「取り返したければ、取り返せばー。身長170はあるんだからさー」

「お前だって170あるだろ!!てか、お前の方が俺より高いだろ!!」

「おい、お前ら!!俺がいる時に身長の話をするなよ!!俺の方が悲しくなるだろ!!」

俺とつーくんは顔を見合わせて爆笑した。

「笑い事じゃねぇぞ、コラァ!!」

ちっちゃいなっちゃんが怒ってるのが面白かったんだ。

「夏樹君も…こ、こういってる事だし…ね…。わら、笑わないであげ…て」

そう言ってるまーちゃんもクスクスと小さく笑っている。

くだらない事なのに面白くて皆して笑った。

「んで、あんた達はなんで迎えに来たの?」

「え!?あぁ、あのね…」