「ルナ様っ!!医者の手配をされたと聞きました!!ご無事ですか?!」


バタバタと走る音とともにアイルが絶妙なタイミングで現れた

しかし、部屋の中の光景に動きを止め大きく頭を下げた


「り、リオン様もご一緒でしたかっ!その…あの…空気が読めない駄目侍女ですみませんでした!!お、お邪魔致しました!!」


それだけ叫ぶとバタバタと出て行った

私がリオン様に抱きしめられている
その光景に驚いたらしい…


「アイルがルナ化しているな」


アイルの出て行った扉を見ながらリオン様は言う

アイルが…私に?


「アイルはあんなに廊下をバタバタ走る子じゃなかったぞ?昔は」


あ、あぁ…
私の後に付いて回る事が多いから
走る癖がついてしまったのか!

うわぁ…凄く申し訳ない!


「まぁ…俺は元気があっていいと思うがな」


そう言いながら私を離すリオン様


「そろそろ、医者が来る。診てもらって、その後は安静にしてろ。俺は、逃げたアイルを捕まえてここに寄越す。…いいな?大人しくしてろよ?」


凄く念を押される
流石の私も怪我してるのに暴れたりしないよ