「…先輩に聞いたんですか?」





え…?



おもむろに口を開いた福嶋くんを見上げると、顔はしっかりユリカさんのほうを向いていた。



だからユリカさんに話しかけてるんだ。



「俺が、ここで働いていること…」



「ごめんなさい。迷惑だとは思ったんだけど、あなたの連絡先聞いてなかったから…」



「あの日は先輩の代わりだって言いましたよね」



ユリカさんに向かってきつい口調で言い放つ福嶋くん。





あの日…?





先輩の代わり…?





―――…あ。





そっか…



この女性、ひょっとして…





この前の、出張ホストのお客さん…