「あぁ。見て見ろ、現実のお前はどうなってる?」


カエルに聞かれて、僕は視線を湖面へと戻した。


現実の僕はベッドの中にいる。


点滴を打たれているけれど、目立った外傷はないようだった。


「思っていたより、怪我をしてないみたいだね」


そう言いながら、ホッとしている自分がいた。


生きている事が辛くて、どうでもよくなって自殺したはずなのに、どうして安心しているんだろう。