どっちもオフェンスもディフェンスも上手い。


第1クォーターが終わった時には12対9で常連校の方が勝っていた。


「凄いな・・・・・・・・鳥肌立つ試合ってこういうこと言うのかもな。」


東吾が目をキラキラさせて言った。


「そうだね。なんか、見てて引き込まれるよね。」


「俺もあんな試合してみたい。あそこに立てたら凄いだろうな。」


「そうだね。・・・・・・・でもさ、それはそんなに遠い事じゃないと思うよ。頑張れば行けるところにあると思う。」


私達のチームだってそんなに下手なわけじゃない。


県内でもベスト8には入ってる。


東吾は私を見て笑った。


「由紀って時々凄いことさらっと言うよなー。負けず嫌いはやっぱり凄いね。」


「私より、東吾だって負けず嫌いじゃん。」


「まーなー。でも、・・・・・・・・頑張って損は無いよな。」


「うん。だって、これでしょ?」