私が言うと東吾はびっくりしたのか急に立ち上がった。


「マジ!?・・・・・・ってことは両思い?」


「・・・・うん。凄いね。私びっくりして今何も考えられない。」


「と、とりあえず、響になんて言えばいい?」


「じゃあ・・・・・・・自分の気持ち伝えたらいいと思うって言っておいて。私達からは言えないもん。」


「だよな。じゃあ送っとく。」


冷静に言ったけど、本当は感動してるんだ。


好きな人と同じ気持ちってどんな気持ちなんだろう。


片思いは楽しいけど、苦しくて、嫉妬しちゃって。


両思いになったら、毎日が楽しいんだろうなー。


ぼーっと考えていると試合開始のアナウンスが始まった。


「よし!送った。・・・・・・いよいよ始まるな。」


「うん。始まるね。」


東吾の表情がさっきまでと違って真剣になった。


バスケをしてる時の東吾だ。


私も真剣にコートを見つめる。


「只今より、ウィンターカップ決勝を行います。皆様ご起立ください。」