まさか奈乃香の好きな人が響君だなんて。


びっくりだけど、奈乃香を応援したい。


私も今よりもっと東吾に近づけるように頑張ろ。


次の日、私はいつもより早く起きて支度を始めた。


「あら?由紀今日早いのね。」


起きてきたお母さんがあくびをしながら言った。


「うん。ちょっとねー。」


「ふーん。・・・・・今日文化祭だっけ?」


「うん。そうだけど。」


「よし!じゃあお母さんが髪結ってあげるよ。」


「本当!?ありがとう!!」


お母さんは三つ編みとか、編み込みとかとにかくヘアアレンジが得意なの。


私は鏡の前に座ってお母さんにくしを渡した。


「そっかー。由紀も髪型気にするようになったかー。」


お母さんが独り言を言ってるけど、私は眠くてよく聞いてなかった。


でもお母さんが笑ってるからいいかな。