「由紀!頑張ろうね!!」


「うん!頑張ろ、真由!!」


「ピーーーーーーーーッ!!試合始めます!」


先に男子の試合が始まった。


東吾は白。


私も白だから東吾達のチームを応援する。


ちなみに東吾のポジションはSF。


どんどんゴール下に行って点を取る。


紅白戦は先輩も後輩も、補欠もレギュラーも関係ないからおもしろい。


東吾は遠慮無しにどんどん点を決めていく。


やっぱり凄いな。


東吾にパスが渡れば相手をドリブルで交わしてレイアップシュートを放つ。


パスが出せない時は綺麗なフォームでスリーポイントシュート。


私はPGだから、東吾みたいなSFだったらすぐにパス回しちゃう。


そのぐらいシュートの確率が高い。


前半は赤が優勢で、7点差。


赤の方がレギュラーになってる先輩が多いから。


でも絶対勝てないわけじゃない。


前半よりも大きな声で応援した。


試合終了まで後10分。


点差は5点。


あと少しというところで先輩達のディフェンスがどんどん強くなった。


攻めたいのになかなかパスが出せない。


東吾もちょっと苦しそう。


でも、東吾に勝って欲しいから・・・・・・


「東吾ーーー!!超えられるよーーー!!」


私は腹の底から叫んだ。


隣にいた真由もびっくりして私を見る。


ちょっと恥ずかしくなったけど、東吾を見ると、私にリストバンドを見せてきた。