「・・・・・短かったけど、楽しかったな。合宿。私の場合はほとんど出来なかったけど。」


「そうだな。・・・・・楽しかった。」


「来年は倒れないように頑張るね。」


笑いながら言うと、東吾は花火を見て呟いた。


「また倒れそうになったら俺が助けるよ。ただし、倒れる前に自分でちゃんと言えよ。もう、・・・・・・あんな怖い思いしたくねぇわ。」


あぁ、本当に東吾に迷惑かけちゃったんだなー。


今更事の重大さに気づく。


私だって東吾が倒れてるの見たら冷静じゃいられなくなる。


私はそっと東吾の手を握った。


もう言葉ではたくさん誤ったから、口で言わなくても伝わるはず。


東吾を見ると分かったのかぎゅっと握り返してくれた。


東吾が頭をポンッと撫でてくれたり、髪をぐしゃぐしゃにされたり、からかわれたり。


なんで緊張するのか、本当は分かってたんだ。


・・・・・・・・東吾が好き。


好きって言葉を出せなかったのは自分の中でこれが恋なのか曖昧だったから。


でも、今日分かったんだ。


心配する顔を見ると、そんな顔しないでって悲しくなる。


でも笑ってくれると嬉しくて、安心できて、心があったかくなる。


私は東吾に恋をしてる。