「お疲れ様、部長。なんてねー!お疲れ、由紀。」


「お疲れ様、悠香。」


いつもの元気な笑顔で話す悠香。


「もう終わっちゃうのかー。楽しくないなー。あっ!由紀は高校でもバスケするの?」


「あぁー。まだ分かんないな。」


「そっか。私はね、しようと思ってるんだ。楽しいじゃん!バスケ!!」


「悠香ならきっと高校でも活躍できるよ。」


嘘じゃない。


認めたくないけど、悠香の実力は本物だから。


「本当!!嬉しい!!・・・・高校は別かもしれないけど、またバスケやって会えたらいいよね!!」


「うん。・・・・・・そうだね。」


今はこれからのことなんて考えられない。


頭の中は嫉妬と悔しさでいっぱいだ。


荷物をまとめた悠香が部室を出ようとする。


「じゃあ、またね!由紀!!」


「うん。またね、悠香。」


私は荷物をまとめて部室から出た。


体育館に一礼してそのまま外へ走り出す。