そう聞くと響君が笑い出した。


「ごめんごめん。東吾が機嫌悪いのは俺のせいだよ。大丈夫。由紀ちゃんが話しかければ元に戻るから。」


よく分かんないけど私は東吾に話しかけた。


「東吾?大丈夫?」


「・・・・うん。大丈夫。」


東吾は機嫌悪いそうだし、響君は笑ってる。


「お昼入部届出しに行こ?」


プリントをヒラヒラさせると東吾の笑顔が戻った。


やっぱりバスケのことになると笑うんだよなー。


私達の会話を見ていた響君は「珍しい・・・」って呟いた。


何が珍しいのかは分かんないけど。


授業終了のチャイムがなって1度席に戻る。


「やっとお昼だーー!!って言っても私職員室行かなきゃ。」


「生徒会?」


「うん。なんか、色々あるんだよねー。ってことで今から行ってくるね。」


私は机の上に置いてた入部届を持って東吾と一緒に体育館へ向かう。


顧問の先生はほぼ体育館の教官室にいるらしい。


廊下を並んで歩くけど、やっぱり東吾は背が高い。


多分、180cmくらいあるかもしれない。


東吾と一緒に歩くと私が凄く小さく見える。


私だって160cmはあるから、女子の中では高いほうなんだけど。


体育館に着くと東吾が先に教官室をノックして中に入る。


「失礼します。」