「では、試合を始めます。礼!」


「「「「「お願いしまーす!!」」」」」


「ピーーーー!!」


ボールを先にとったのは私たちのチーム。


そしてそのままレイアップシュート。


綺麗に決まった!!


ふとコート外で座っている颯十君を見ると、


・・・・・・・・・笑ってる。


意味が、分からない。


そこから私たちのチームは勢いに乗って、あっという間に10点差になった。


でも、・・・・・・・・・嫌な予感がするのは私だけ?


第2クォーターが終わる。


みんなは監督の先生の指示をしっかり聞く。


今、点差は15点。


そして、笛が鳴るとコートに颯十君の姿。


私は東吾を見つめる。


それに気づいたのか東吾が私に笑いかけた。


私は頷いてリストバンドを見せる。


大丈夫。


勝てる!!


コートに入ると颯十君が東吾のところへ行く。


そして東吾の耳元で何かを話した。


明らかに東吾は驚いているし、動揺している。


何?


そしてそのまま試合が再開した。


颯十君が次々に交わして、15点差あったのに今は追い越されてしまった。


そして暑い体育館に鳴ったホイッスルの音。