ニッと笑って歩いて行く東吾。


私も早く準備しなきゃ。


そして後ろを振り向いた瞬間・・・・・


「由紀ーーーーー！！久しぶりーーーー！！」



「うぇっ！？キャッ！！」


急に抱きつかれてビックリすると後ろから聞いたことがある声がする。


「悠香、怪我するぞ。」


そこには颯十君が呆れた顔で悠香を見ていた。


「アハハ！ごめーん！っていうか久しぶりしやーん！！」


いつものごとくテンション高いな。


「うん。久しぶり。」


「今日って、由紀も出るんでしょ？試合。」


「私は出ないよ。今怪我してるから。」


私の手が震える。


悠香が怖いからじゃない。


悔しいから。


「そうなの？ざんねーん。一緒にやろうと思ったのになー。まぁ、私が勝っちゃうんだけど！！」


そう言う悠香に一切悪気はないんだろうなー。


私たちが話していると笛が鳴って集合がかかった。


「えー、今からゲームを行う。体育館が狭いので、最初に女子。終わったら男子ってことで。じゃあ先に女子アップしろよー。」