「あっ、あ、うん。聞くよ!!」


「うん。ありがとう。」


そう言って歩いて行く東吾。


話したいことってなんだろ?


まぁ、最終日になったら分かるんだけど。


私もペンションの中に戻って布団に入る。


明日もみんなのために頑張ろ。


朝のランニング、昼のアップに外周、午後のシュート練にゲーム。


この短期間でみんなはどんどん上手くなっていく。


一人追い越されたような感じ。


でも、今はそんなに悲しくない。


私に出来ることを今やるしかないから。


それに東吾の姿をずっと見れるし。


そして、今日。


合宿最終日。


私は朝からずっと緊張。


「何しかめっ面してんだよ。」


後ろからアップを終えた東吾が来た。


「いや、その、・・・・・なんか緊張してきて。」


「お前が緊張する事ねーだろ。いいから見とけ。」



さらっとかっこいいこと言うし。


「分かった。・・・・・・・・・東吾!!」



「ん?」



「・・・・・・・絶対大丈夫だよ。」



「・・・・・おう。見とけ。」