入り口で東吾を見送ると私は時間が出来たうちにご飯の準備をする。


肉離れの方もだんだん治ってきて、普通に歩けるほど回復した。


怪我の治りは順調らしい。


早くバスケがしたい。


その気持ちでいっぱいだ。


「由紀ちゃーん!!手伝ってーー!!」


「はーい!!」


最終日まで私も頑張ろ。


練習が終わった夕方。


洗濯、食事、明日の準備を淡々とこなす。


いい感じに役に立ってきてるんじゃない?


私が戻ろうとすると後ろから名前を呼ばれた。


「由紀!!」


振り返るとそこには東吾。


「あれ?ご飯は?」


「由紀も一緒だろ?」


「ありが、と。」


「・・・・・・・・どこかで遠慮してるんじゃねーのか?怪我したから選手と一緒になにかしちゃダメって。それは違うぞ。仲間ならみんな同じだろ?」


言われてみたらそうかもしれない。


マネージャーだからって1歩下がっていた。


でも、そんなことしなくてもいいのか。


「・・・・・・・・そっか。ありがとう!はぁー、東吾には何でもわかっちゃうんだねー。」


「・・・・だからに決まってんだろ。」


「えっ?なんか言った?」


「何でもない!!・・・・・ほら行くぞ。」