いよいよ始まった、夏合宿。


今年は去年と違う。


最終日、悠香と颯十君と試合するから。


県ナンバーワンの学校と試合なんてそうそう無い。


東吾はいつも通りだけど、きっと誰よりも勝ちたいって思ってるはず。


私は出れないけど、悠香のバスケをまじかで見るチャンスだ。


私と悠香のどこが違うのかちゃんと見なきゃ。


1日目の今日は軽めの練習。


私は飲み物を用意したり、負傷した人の手当に回った。


動いていなくても立っているだけで暑い。


本当にマネージャーって大変。


感謝しなきゃ。


「外周行くぞーー!」


「「「「「はい!!」」」」」


男子のみんなにタオルを配る。


東吾に渡すと、


「無理すんなよ。去年みたいに倒れるからな。」


頭を撫でなられてそう言われた。


「うん。東吾も気をつけてね。」


「おぅ。行ってくる。」


「行ってらっしゃい。」