え?

先生が、仁奈さんをいじめていた張本人?



想定外の真実に、私は頭が真っ白になった。




それ以降、会話は続かなかった。


帰宅してもずっと、思考回路は、お母さんと仁奈さんと先生の歪な関係図が廻っていた。







次の日の朝。




なんとか関係を把握した私は、第1次パーカーブームが到来していたためお気に入りのパーカーを着て、いつもより早く登校した。



朝早くから学校に来ている先生に、確かめたかった。


仁奈さんにしたことを後悔していますか、と。



不躾な質問だろうが、いじめに対する意見を伺いたかったのだ。



もしかしたら、昨日、Bくんの母親にBくんがいじめをしていた件を教えなかったのも、過去の教訓から先生なりに考えがあったのかもしれない。




既に教室にいたクラスメイトに忌み嫌われ、居づらくて。


直ちに教室を出て、先生がいるであろう職員室に向かった。