セット扱いされるなら、凛とがいい。

なんたって、私の恋人だし!



それに、さ。



「私達は真修も入れて3人で幼なじみなんだから、絵になるなら真修も一緒じゃなきゃダメでしょ!」


「それもそうだな」



私と朔がニッと笑うと、真修は伏し目がちに小さく微笑んだ。




「うん、そうだね」


「大丈夫。真修もモテるから。無自覚ジェントルマンだし」


「むじかく……?」


「ううん、なんでもない。こっちの話」




豪快にはぐらかして、たまり場へ向かう。


いつか自分で自覚するがよい。





繁華街の途中で、ダンディな男性2人組が、壁に寄りかかってタバコを吸っていた。


タバコの煙をまき散らしながら呟く。



「南にある廃校に、NINAが現れたんだとさ」


「どうせデマだろ」


「さあ?確かめようにも、誰も怖がって近寄らねぇだろ」