「おいこらデブ、今度は何の用?」



モノローグを遮られて不機嫌な私は、一刻も早くこんな茶番を終わらせたくて、太った男にガンを飛ばした。



「デブって言うんじゃねぇ!」


「じゃあ……ぽっちゃりくん?」


「ぽっちゃりくんもやめろ!!」



その体型、気にしてたのね。


でも、大丈夫。世の中にはデブ専の人もいるから!へこまないで。私は違うけど。




「まーた殺られに来たのー?懲りないねぇ」


「ハッ、違ぇよ。今度はお前らを殺りに来たんだよ」


「人数増やしたって、僕達には勝てないよ~?」


「んなの、やってみなくちゃわかんねぇだろうが」




通常運転な弘也が、細身の男にゆるーく現実を教えてあげたが、細身の男は人数で圧倒できると信じきっていた。



人数が増えたと言っても、相手はたったの20人程度。


私達神雷側8人に対し、それはちょっと少ないんじゃない?



多勢に無勢、なんて言葉があるけれど。

それを実践したければ、最低でも50人は集めなければ、対等にはなれないだろう。