女子達のメロメロな視線の先にいるのは、もちろん、神雷の個性派な不良ボーイズども。
外見はそれなりにイケてるから、余計に周囲の注目を浴びちゃうんだろうな。
私だって、男装していたら1番モテモテだったはずだ!絶対に!凛よりモテる自信あるもん。
でも、中身を知ったら幻滅するに決まってる。
それほど、あいつらはデタラメでポンコツなんだ。
見た目に騙されてる女子達、ご愁傷様。
「イケメン達の近くにいる、あの女の子は誰なんだろう」
「誰かの彼女とか?」
女子達の訝しそうな視線が、私に集まる。
ピンポーン、せいかーい!
私は、凛の愛しの彼女でっす!!
「えー、妹じゃない?」
「それとも、追っかけ?」
えーってなんだよ、えーって。
妹じゃないし、追っかけでもないわ。
こんな奴らと兄妹とか断固拒否するし、誰かの追っかけをするくらいならこんな奴らじゃなくて、私に貢いでくれるお金持ちを追っかけるよ。