しかも、皆同じテーブルだし。
最悪すぎる。
どうして今日も、はちゃめちゃ軍団の世話をしなくちゃいけないんだ。
凛とのデートを満喫させてくれよ!
「せめて別々のテーブルがよかった……」
「誰がイチャつかせるか!!」
ちょろ犬の桃太郎が、あからさまに私に牙を剥いている。
男の嫉妬は見苦しいぞ、桃太郎。
牙をしまえ。
「ここのバイキング、アイスも用意されてある……!!」
私が桃太郎と揉めているのをよそに、凛はアイスコーナーで目を極限まできらめかせている。
うっ、ま、眩しい!
「よかったっすね、凛さん!」
「おう!」
凛が楽しそうなら、まあいっか。
……って、なるわけないだろボケ!!
たとえ彼氏が満足げでも、彼女である私は納得できないんだよ!
初キスだけでなく初デートまで、理想からかけ離れていく……。とほほ。