わざときつく言ったのは、それが狙いだ。


くだらないいじめを強制終了させるには、私が悪役になって、クラスメイトをAくんの味方につけるのが手っ取り早い。




事態を鎮めた私は、私がここにいたら空気を重くさせる一方だと思い、教室を出て行こうとした。



教室の前には、大勢の生徒が噂を聞きつけて群がっていた。


その中には、委員長の姿もあった。




委員長は私と目が合っても、昨日のように笑いかけてはくれなかった。



ごめんなさい、委員長。

せっかく相談に乗ってくれたのに、悪役になっちゃいました。




私の方から、視線を逸らした。


不思議と、悲しくも辛くもなかった。






その日の放課後。


クラスメイトに騒動を聞いた先生が、私とBくんの親を学校に呼んで、親を交えた話し合いの場を設けた。



ぶっちゃけ、遅い。

話し合いの場は、もっと早く設けるべきだった。


もう方はついて終わったことを、親を交えて話しても、意味はない。