ヒーローや悪役が大々的に登場すれば、注目を浴びる。


注がれた意識に、伝えたい気持ちを訴えかければいいんだ。



委員長の助言が、勇気に変換されていく。




矛にも盾にもなれるヒーロー、か。



今までは言葉に頼りすぎていた。


もっと、積極的に行動しなくちゃいけなかったんだ。




……私にできるのかな?



『そう不安になるな』



私、顔に出てたのかな?

それとも、わかりやすいだけ?



『頑張れよ』



ふわり、と頭に触れた委員長の手が、とてもとても温かくて。


心にしがみついていた不安を、抱きしめてくれているようだった。



『委員長に頭を撫でられると、ホッとします』


『ははっ、そうか』



柔らかく微笑んだ委員長に、私も笑顔を浮かべた。