私のクラスはこんなにも、ぐちゃぐちゃでボロボロだったんだ。



『大丈夫?』


『う、うん、ありがとう』



私は涙目になっているAくんに、手を差し伸べる。



すると、タイミング良くチャイムが鳴って、教室に担任の女の先生が入って来た。


Bくんは物足りなさそうにしながらも、いじめるのを中断した。




このまま、いじめがなくなればいいな。

そう、思っていたが。




次の日から、いじめはより一層悪化した。



しかも、タチの悪いことに、Bくんは先生と私がちょうどいない時を見計らって、Aくんを痛めつけるようになってしまったのだ。


そのせいで、先生はこのクラスの異変に気づきもしない。





私が、Bくんの悪質ないじめがまだ続いていることを知ったのは、偶然だった。




私がいじめの仲裁に入った日から、約1週間が経った頃。



放課後、忘れ物を取りに学校に戻ったら、たまたま目撃してしまったんだ。


誰もいない教室で、Bくんと彼の友達がAくんをいじめているところを。



もちろん、すぐに止めに行った。


Bくん達は私に見つかってイラついていた。