「皆に作戦内容を教えた時に、ついでに聞かせたんだ。つ・ま・り、あんたの本音は皆とっくに知ってたってわけ」


「っ、」


「コレ聞いた時のたかやんと弘也が、特にやばかったなぁ。ボロ泣きでさー」


「ちょっ、それもトップシークレットだからー!!」


「弘也、恥ずかしいの?」




大宮ツインズの顔面は、ひどかった。


泣きすぎて真っ赤に腫れた目とか、鼻をかみすぎて目と同様に赤くなった鼻とか。

とにかくひどかった。別人かと思ったもん。



剛とは会ったことのないはずの師匠も、なぜかもらい泣きしてたっけ。



私の思惑通り、ガキは録音した音声の真偽に関わらず、やすやすと受け入れてくれる。


特に、神雷のメンバーは騙されやすいから、疑われることなく楽勝だった。




「我慢できずにボロボロ泣いちゃうくらい、皆、あんたのことを大事に思ってるらしいよ」


「み、皆……っ」



今度はあんたが泣く番だ。


私がさっきした推測、当たってたみたいだね。




「おかえり、剛」




たかやんが優しく微笑みながら、拳を突き出した。


剛は涙を拭って、その拳に自分の拳をコツンと合わせる。



瞬間、皆が一気にはしゃぎ出した。