たかやんといい、他のメンバーといい。
なんなの、神雷ってプレッシャーに弱い、小心者の集まりなの?
よくそれで、最強を名乗ってきたな。逆にすごいわ。
実力はあるけど、ただの女々しくてヘタレな不良の集団じゃん。
「もういい?」
「ま、まだだ!もうちょっと、もうちょっとだけ!」
「お前の『もうちょっと』は長いんだよ!うじうじしてないでさっさと入れ、このクズっ!!」
「うおっ」
私は扉を開きながら、剛の尻を勢いよく蹴って、無理やり洋館の中に入らせた。
なんとか転ばずに踏みとどまった剛は、「セーフ」と独り言を呟いて、顔を上げた。
私も洋館に入って、扉を閉める。
すると、
「ごーーーーう!!!」
「うわっ!?」
遊戯室から出てきた弘也が、待ってましたと言わんばかりに、剛に飛びついた。
そのせいで、せっかく転ばずに済んだ剛は、突然抱きついてきた弘也を支えきれなくて、後ろに倒れて尻餅をついてしまった。