剛の強ばっていた顔が、徐々に和らいでいった。


少しは緊張感が消えたかな。




「もし、皆が受け入れてくれたら、幹部に戻るの?」


「戻んねぇよ。もう幹部の席は埋まってるし……それに、受け入れてくれるだけで嬉しいのに、それ以上何かされたら……」


「俺、泣いちゃう~!」


「勝手に俺の声を真似て言うな。しかも違ぇわ。誰が泣くかよ」




じゃあ、幸せすぎて怖い、ってやつか。



神雷をまた居場所と呼べるだけで、今の剛は満足なんだ。


剛にとっては、神雷そのものが大切な宝物なのかもしれない。




「……だから、もう一度神雷の一員になれたら、俺は下っ端だ。なれたらの話だけどな」


「ふーん。それじゃあ、私と一緒だね」


「げ。……やっぱ、考え直そうかな」


「ちょっと待てこら」




なんで考え直す必要があるんだよ!


私と一緒のどこが不満なの!?

ここは泣いて喜べよ!