「神雷に戻りたいんじゃなかったの?」


「も、戻りてぇけど、実際に行くとなると……」


「だらしないなぁ。あんた、それでも男?」


「男が全員お前みたいに前向きだと思うなよ!?」


「私が男だという前提で話さないでくれるかな?」




何度も言ってるよね?

私は、正真正銘女だ!


失礼な奴だな、まったく。



私はムッと唇を尖らせながら、髪をゴムでくくっていつもの男装姿になる。



「ほーら、男じゃねぇか」


「……右半分の髪もハゲちまえ。そしてそのまま朽ちていけ」



屁理屈言うんじゃない!


これは男装であって、男設定であって、本当の男になったわけじゃないっつの。


歩幅だけじゃなく中身まで小学生になったのか、アホが。




「私がイケメンだからってひがむな。みっともないぞ」


「これっぽっちもひがんでねぇよ」


「素直じゃないなあ」


「調子にのんな、自意識過剰」


「誰が自意識過剰だ!!」