最強暴走族の名が聞いて呆れる。
そう簡単に総長の座を、一般人に渡すなよ!
「はあ、そうなんですか」
もうつっこむのも疲れたよ。
「ということがあって、俺は今神雷の総長をしてるんだ」
師匠は、とても嬉しそうに微笑んだ。
まあ、何はともあれ、全ての要因は私なんだよね……。
それは変わりようのない事実。
「あ、俺そろそろ行かなくちゃ。これから神雷の集会なんだ」
「へぇー、そうですか。行ってらっしゃい」
「またね、幸珀」
師匠は私に手を振りながら、ルンルン気分でこの場を去った。
師匠がいなくなった、道の真ん中。
私は体内に溜まっている空気を放出するように、長くて重いため息を吐いて、吸った。
「ああああああっ!!」
頭を抱えて、大声で叫ぶ。