……ん?
つまり、師匠を悪い人間にしてしまった原因って……もしかしなくても、私ってこと?
や、や、やってしまった。
今の私に効果音が付くとするなら、おそらく「ガーン」だ。
私はなんて重い罪を犯してしまったんだろう……!
ピュアな師匠を、不可抗力とはいえ貶めてしまった。
冗談でも笑えない。
これが夢なら、一刻も早く覚めてほしい。
「あ、それと」
自分の世界から戻ってきた師匠が、付け足すように言う。
なに?まだ何かあるの?
精神的に多大なるダメージを負った私に、もうこれ以上怖いものはない。
さあ、どんと来い!
「俺、神雷【ジンライ】の総長になったんだ」
「……!?」
な、なんだって!?
想定外の方向から、驚異の一撃が降ってきた。
ゲームで例えるなら、これで私はゲームオーバーだ。
「じじじじ神雷いい!!??」
「うん」
うん、じゃねぇよ!!