「さっすが料理男子、桃太郎。これで背が高ければモテるんだろうね~」


「一言余計だっつの。背なんか、これからいくらでも伸びるわ!」


「あ、そっか。中学生は成長期これからだもんな」


「俺は高校生だあああ!!」




弘也は、相変わらず桃太郎をからかっている。



ねぇ、桃太郎。

これだけははっきり言っておくね。


身長はもう伸びないだろうから、あきらめなさい。




「……うまい」


「えっ!?」



副総長の呟き声に、弘也と喧嘩していた桃太郎がすぐに反応した。



「り、凛さん、今……!」



桃太郎は光がいっぱいの瞳で、副総長を見つめる。



副総長は桃太郎の方には目もくれず、夢中になってチョコレートケーキを食べていた。


その光景が、桃太郎にとってはとても嬉しいものだったらしく。



「よっしゃー!!」



桃太郎は大きくガッツポーズをした。