たかやんと、私の正体を隠そう同盟を結んだことだし。


天狗になっている弘也は放置して、そろそろパーティーに戻ろうかな。




お皿に盛ったまま手をつけていない料理があまりにも美味しそうで、お腹がぐうーと鳴る。



さらに騒がしくなったパーティーの中、私は黙々と料理を食べ始めた。


全品クリアを目指して、食べるぞ!




私がナポリタンを、豪快に頬張っていた時。



「さっきから、なにバカ食いしてんだよ」



桃太郎が刺々しく声をかけてきた。


よく噛んでからゴクリと飲み込んで、ナプキンで口元を拭く。



「ごきげんよう、シェフ。どれも格別でした。文句なしの星5つです」


「今更上品ぶったって遅ぇよ。からかってんのか、てめぇ」



失敬な。

からかってないよ。



「本当にどれもデリシャスだったよ。プロ級だったよ。素晴らしかったよ。桃太郎の料理の才能に、跪くしかないよ」


「なっ……!」


「ん?どうしたの、桃太郎」



ペラペラと本心を語りながら、またお皿に料理をのせていたら、横目に両頬をプクーッと膨らませている桃太郎の姿が映った。


何してんの、こいつ。