右よし、左よし、前よし、後ろよし。うん、誰もいないな。
それでは只今より、私とたかやんの、第1回秘密会議を開催します。
「んんんんっ」
「あ、手ぇ放すの忘れてた」
「ぷはっ、はあ……はあ……。お前、俺を殺す気か!!」
「ごめんごめん」
このやばい状況をどうにかしようと必死になりすぎて、あと一歩のところでたかやんの息の根を止めるところだったよ。
でも、安心してね。
たかやんに殺意は持ってないから。
むしろ、好意しかないから!
では、改めて、秘密会議を開催します。
まずは、作戦を実行しよう。
あれ?これじゃあ、会議じゃなくないか?まあいっか。
「今日も茶色い短髪がよく似合ってるよ、たかやん。かっこいい!男の中の男!ヒューヒュー」
「……俺は、桃太郎みたいにちょろくねぇぞ」
「チッ」
「舌打ちすんな!」