女子として負けてる。勝てる自信がない。


でも、いいんだ。今日は女子力なんかよりも、胃袋を満たすことが大事だから!




「おっ、幸珀じゃーん。今日は夜中まで、総長から陥落した阿呆な幹部の復帰パーティーやるから、一緒に盛り上げようね☆」



私がお皿いっぱいに料理をのせていると、弘也がスマホで自撮りしながら話しかけてきた。



「今日の弘也、いつも以上にウザ……い、よ」



ため息まじりに料理から弘也へ視線を移した私は、思わず固まってしまった。


弘也の隣を見て。



え、の一音すらも、こぼれない。



見間違い?

1回瞬きをしてから、もう一度弘也の隣を見据えた。


やっぱり、現実は変わらなかった。



私だけじゃなく、あっちも硬直している。




どうしてですか、神様。

あんなにお願いしたのに。



た、確かに少しはまともな奴ですけども。


私は、こんな展開を望んでいたわけじゃないんですー!