「おばさん。変わんないねぇ~。相変わらず、元気」

「元気だけが、取柄みたいな人だから」

「昔よりは親子みたいだね」


千郷の言葉に、あたしは苦笑いを零す。


「昔から親子だよ。戸籍上は」

「そう言うことじゃなくて、距離の話」

「まぁ、もう何年も経つし。それなりに、距離は縮んだかなぁ」


千郷は嬉しそうに、頷く。


「良かった、良かった。あたしなりに、結構心配してたんだよ」

「ありがとう」

「どういたしまして。後は、友達作りだね」


それ、親子関係より難しい事なんだけど・・・


「友達、欲しいでしょ?」

「それなりに」

「なんで、みんなともこんな風に話せないのかねぇ」


そんなの、あたしが知りたいよ。