須郷の言葉のせいで、あたしに近寄る生徒なんて1人もいない。

これじゃ、こっちに来た意味がない。

待つだけじゃ、ダメだ。

わかって居るけど、あたしは誰かと慣れ合うのが得意ではない。

1人で居る方が楽だし、好きだった。

だけど、今はそれじゃダメだ。

友達の作り方なんて、誰も教えてくれなかった。

だから、わからない。

どうやって、友達を作るの?

誰か、教えて・・・

そんなことを思っていると、ハルと目が合う。

ハルに、相談しようか?

そう思ったけど、朝のことを思い出す。


『レイちゃんとは、一切話さない』


そう宣言までされているのに、ハルの元に行けるわけない。

小さなため息と共に、あたしはハルから視線を逸らした。