3人で会うけど、ショウヘイとも会えるっていうことには変わりない。

少しでもそばにいれるだけで、幸せだ。

幸せ・・・気がついたら、こんなにもショウヘイにはまっちゃってる自分がいる。

年甲斐もなく、心が沸き立つような恋をしている。

その日の仕事は、とてもスムーズにはかどった。

彼は相変わらず最後まで険しい顔でデスクに向かっていたけれど。

早めに更衣室で着がえ、少し念入りに化粧直しをした。

20代の頃と違って、夕方は化粧ののりが悪い。

口紅を濃い目に塗った。

それにしても、松坂部長はどうしてショウヘイと私なんかに声かけたんだろ。

どういう話があるのか、全く検討もつかなかった。

ただ、私は松坂部長には随分かわいがってもらったし、慕っていた。

人事部らしくない気さくで大らかなところが好きだった。

次の人事部長が誰になるのかは全く聞かされてないけど、きっとまた人事部の雰囲気も変わるんだろうと思う。

本社のビルを出て、駅に向かった。

周りを探したけれど、まだショウヘイの姿はなかった。

忙しそうだったからな。

18時半に間に合うんだろうか?ちょっと心配。

でも、彼のことだから、何としても時間に間に合わせて来るような気がしていた。