「何歳上だと思います?」

ミユキはビールのせいか、頬がほんのり赤くなっていた。

「えー、10歳とかそんなとこ?」

ミユキは少し微笑んで首を横に振った。

「もっと下?」

「もっと上です。」

「まじで?えーっと15歳くらい?」

ミユキはおかしそうな顔でまだ尚も首を横に振った。

「18?」

「もうちょっと。」

「えー!まさか20歳差とか言わないでよ?」

「ピンポーン!」

ミユキはケタケタ笑いながらピールを飲んだ。

ま、まじか・・・。

こんな純朴そうな顔してるのに。人は見かけによらないって奴だ。

「ミユキが二十歳の頃20歳上って40じゃん。今の私よりも10も上って、もうおっさんの域でしょう?なんでまたそんな男に惚れちゃったわけ?」

私にはきっとあり得ない想定で、興味があった。

「おっさんってー、ひどいー。」

ミユキは更に笑いながら私の腕を軽く叩いた。

「すごくかわいい男性でしたよ。だけど、何でも知ってて、教えてくれて、大きくていつも包み込まれて居心地よかった。」

「かわいい?想像できないけど。だけどさー。40歳でまだ独身だったわけ?」

ミユキはビールを飲んで、すぐには答えなかった。