お昼休み。
マキが一枚のチラシを持ってきた。
「これ、うちのビルの3階のカルチャーセンターで見つけたの。」
「何?」
「陶芸。」
「陶芸?」
「マキってそんな趣味あったっけ?」
「まぁねぇ。今まではなかったけど、今はあるの。」
「なにそれ。」
マキは少し意味深なほほえみを浮かべた。
「この陶芸の講師がさー、すごく渋くて格好いいんだって。」
「もう男はいいんじゃなかったっけ?」
「渋い講師はおまけよ。あくまでおまけ。ほら、将来年取るまで続けられる趣味って大切だと思わない?」
マキはとにかく突飛な提案をしてくることが多かった。
何度となく、そういう類の将来に繋がる趣味だとかキャリアだとか言われて、大抵一回こっきりになるセミナーなんかに付き合わされていた。
今回もきっとその類。
普段、色んな面で助けてもらってるマキのお願いだから、嫌とは言えない。
「そうね。行ってみる?」
「やった!」
マキは年甲斐もなく、無邪気に万歳をして喜んだ。
こういうのがほっとけない男達は、きっと多数いるんだろう。
私にはそういうほっとけないっていう女性としてチャーミングな部分を持ち合わせていないから、マキが本当に羨ましい。
「で、いつあるの?その陶芸教室。」
「ほら、来週の木曜の18時。チサはいける?」
鞄から手帳を出してめくる。
相変わらず、予定のない手帳。
タカシと別れてからはほぼ何もかき込まれていなかった。
「うん、大丈夫。」
「じゃ、二名で予約入れておくね。」
「さんきゅ。よろしく。」
マキはウキウキしながら、自分の手帳にも書き込んだ。
陶芸ねぇ。
昔、小学校の野外活動の一環でそんなのあったような気がする。
造形ものは、絵を描くよりは得意だったような。
マキが一枚のチラシを持ってきた。
「これ、うちのビルの3階のカルチャーセンターで見つけたの。」
「何?」
「陶芸。」
「陶芸?」
「マキってそんな趣味あったっけ?」
「まぁねぇ。今まではなかったけど、今はあるの。」
「なにそれ。」
マキは少し意味深なほほえみを浮かべた。
「この陶芸の講師がさー、すごく渋くて格好いいんだって。」
「もう男はいいんじゃなかったっけ?」
「渋い講師はおまけよ。あくまでおまけ。ほら、将来年取るまで続けられる趣味って大切だと思わない?」
マキはとにかく突飛な提案をしてくることが多かった。
何度となく、そういう類の将来に繋がる趣味だとかキャリアだとか言われて、大抵一回こっきりになるセミナーなんかに付き合わされていた。
今回もきっとその類。
普段、色んな面で助けてもらってるマキのお願いだから、嫌とは言えない。
「そうね。行ってみる?」
「やった!」
マキは年甲斐もなく、無邪気に万歳をして喜んだ。
こういうのがほっとけない男達は、きっと多数いるんだろう。
私にはそういうほっとけないっていう女性としてチャーミングな部分を持ち合わせていないから、マキが本当に羨ましい。
「で、いつあるの?その陶芸教室。」
「ほら、来週の木曜の18時。チサはいける?」
鞄から手帳を出してめくる。
相変わらず、予定のない手帳。
タカシと別れてからはほぼ何もかき込まれていなかった。
「うん、大丈夫。」
「じゃ、二名で予約入れておくね。」
「さんきゅ。よろしく。」
マキはウキウキしながら、自分の手帳にも書き込んだ。
陶芸ねぇ。
昔、小学校の野外活動の一環でそんなのあったような気がする。
造形ものは、絵を描くよりは得意だったような。