部屋に戻りスマホを見ると、トモエからラインが来ていた。

『今日は会えて嬉しかった。ありがとう。両親ともきちんと話が出来たよ。自分がどこまでやれるかわからないけど、自分をしっかり取り戻すまで日本には帰らないつもり。落ち着いたらまたメールするね。元気で。素敵な恋をしてね。 トモエ』

素敵な恋・・・か。

とりあえず、トモエがきちんと両親と話が出来たみたいで安心した。

一人、私の拠り所が去っていく。

自分で決めた道に向かって。

私は誰かの拠り所になったことはあったんだろうか。

いつも誰かに頼りっぱなし。

自分でどこに進むか決めれるようになるのはいつ?

ただ一つわかってるのは、この恋の結末は自分自身で決めなきゃいけないってこと。

バツ一で将来が今は不透明なショウヘイ。

きっと両親も反対する。

それ以前に、ショウヘイの気持ちも不透明だった。

一方通行の恋。

不安定な恋の行く末。

トモエの言うように焦った時点でいい結論は出ない。

この2ヶ月、トモエもいない中不安だらけだけど、自分で答えを見つけよう。

『トモエも元気で。連絡待ってる。おやすみ』

返事を打つと、布団に潜り込んだ。

ショウヘイへの気持ち、明日からは少しクールダウンしよう。

冷静に色んなことを見極めるために。

その日はよく走ったからか、気づいたら眠りに落ちていた。