トモエが行ってしまった先をしばらく呆然と見つめていた。
急にホテル内の雑音のボリュームが上がり出す。
一瞬、どこにいるのかわからなくなっていた。
一人取り残されて、寂しいだけじゃなくてこのままじゃいけないって焦る自分がいる。
・・・焦っちゃだめ、って言われたっけ。
さっきのトモエの言葉が私の頭の奥に静かにこだました。
さてと。
私も帰らなくちゃ。ショウヘイの待つ家に。
時計を見ると、22時少し過ぎていた。
もうこんな時間か。早く帰らなくちゃ。
スマホを見ると、ショウヘイから何回か電話がかかっていた。
なんだろう。
駅に向かいながらショウヘイに折り返した。
「あ、俺。」
相変わらずクールなショウヘイの声が耳に響く。
「ごめん、寝てたから起こさずそのまま出て来ちゃったけど大丈夫だった?」
「ああ、それは全然構わないんだけど。お前のメモに詳しいこと全然書いてなかったからさ、もっと早く帰ってくると思ってたんだけど、ちょっと心配になってかけただけ。」
ちょっと心配になってかけただけ、って。
素直に「心配だ」って言えばいいのに。
心配してくれてたっていうだけで、胸の中心が熱くなる。
「市内のホテルまで行ってたの。もう駅に着くから、あと30分ほどで家に戻るわ。もうお風呂入った?」
「いや、まだ。」
「じゃ、先に入って寝ておいて。」
「ああ。わかった。じゃ、気をつけて。」
「うん。おやすみ。」
電話は切れた。
足を骨折していると、結構お風呂も大変だった。
介助してあげたいけど、さすがにそこまではショウヘイも私に頼めなかったのか、昨晩はなんとか自力でシャワーを浴びて着がえてたけど。
タオルとか着がえとかは私が用意してあげてたから、少し心配になる。
でもまぁ、33歳の大人だし、何とかそれくらいは一人でできるわよね。
そう思いながらも急ぎ足で駅の改札を通り抜けた。
急にホテル内の雑音のボリュームが上がり出す。
一瞬、どこにいるのかわからなくなっていた。
一人取り残されて、寂しいだけじゃなくてこのままじゃいけないって焦る自分がいる。
・・・焦っちゃだめ、って言われたっけ。
さっきのトモエの言葉が私の頭の奥に静かにこだました。
さてと。
私も帰らなくちゃ。ショウヘイの待つ家に。
時計を見ると、22時少し過ぎていた。
もうこんな時間か。早く帰らなくちゃ。
スマホを見ると、ショウヘイから何回か電話がかかっていた。
なんだろう。
駅に向かいながらショウヘイに折り返した。
「あ、俺。」
相変わらずクールなショウヘイの声が耳に響く。
「ごめん、寝てたから起こさずそのまま出て来ちゃったけど大丈夫だった?」
「ああ、それは全然構わないんだけど。お前のメモに詳しいこと全然書いてなかったからさ、もっと早く帰ってくると思ってたんだけど、ちょっと心配になってかけただけ。」
ちょっと心配になってかけただけ、って。
素直に「心配だ」って言えばいいのに。
心配してくれてたっていうだけで、胸の中心が熱くなる。
「市内のホテルまで行ってたの。もう駅に着くから、あと30分ほどで家に戻るわ。もうお風呂入った?」
「いや、まだ。」
「じゃ、先に入って寝ておいて。」
「ああ。わかった。じゃ、気をつけて。」
「うん。おやすみ。」
電話は切れた。
足を骨折していると、結構お風呂も大変だった。
介助してあげたいけど、さすがにそこまではショウヘイも私に頼めなかったのか、昨晩はなんとか自力でシャワーを浴びて着がえてたけど。
タオルとか着がえとかは私が用意してあげてたから、少し心配になる。
でもまぁ、33歳の大人だし、何とかそれくらいは一人でできるわよね。
そう思いながらも急ぎ足で駅の改札を通り抜けた。