ごめんね、と謝ると美咲は口を尖らせながらもしぶしぶ頷いてくれた。



「もー!王子様ってば全然梨花のこと貸してくれない!」



こらこら、美咲ちゃん。
わたしはものではないよ…


「あ、明日こそ!ね?」


「んーー、仕方ないなぁ!かわいい梨花に免じて許してあげる!」



なんてわたしを抱きしめてくるのだからほんとにかわいいのは美咲のほうだ。