「その代わり、今日から俺が寝るまで家に帰っちゃダメ。分かった?」


「う、うん!」



そんなことくらい全然するよ。
むしろ、葵くんの寝顔を見れるなんて幸せだよ。


なんて、気持ち悟られないように。
今日もわたしは葵くんの”オモチャ”でいる。


葵くんがわたしに執着するのも、いっしょにいようとするのも大事な”オモチャ”を取られないようにするため。


葵くんの気持ちは「好き」っていう好意なんかじゃない。
それくらい、わかってるけどわたしは葵くんを好きな気持ちを止められない。