それで、今

どこかに向かっている。


ん?こっちは、中庭?


しばらくして、いつもいる

桜の木の所まで来た。



「やっぱり、噂通り美人だね〜」


ん?誰が?




「えっ、まさかの無自覚?
まぁ、たまにはそう言うのもアリかな」



はぁ、何言ってんだか


香奈江

「用は、それだけですか?」


さっさと戻りたい。



「あっそう言えば、
僕、如月 俊って言うんだ〜
よろしく〜」



無視ですか。さいですか。


香奈江
「如月先輩、私になんのご用件で?」




「そんな硬くならないでよ〜
ねぇねぇ、今度遊ばない?」



遊ばないかって?

こいつの遊ぶは、なんとなくわかる。


香奈江
「お断りいたします。」



だから、ちゃーんと断った。

すると、如月先輩がビックリって感じの
表情になった。




「へぇ〜
珍しいねぇ
僕の誘いを断るなんて」



自意識過剰…



「僕、君のこと気に入った!
ねぇねぇ、ダメ?」



そして、目をウルウルさせた


そんな目で見ても無駄だよって感じの視線を送ってやった。


俊「はぁ、今日はいいや
また今度ねー」



来るなってか呼ぶな

もうやだ。


香奈江
「はい、もう来なくていいし、呼ばなくて
もいいですからねー」




「はいはーい」


絶対分かってない



そして、私は

彼が去った後もしばらく見つめていた。


この後、深く関わるなんて知らずに…