脚本も決まり私達は「奇跡の恋」という舞台をやる事になった。
内容は単純で橘くんが演じる翔馬と私が演じる詩音が1度離れてもまた愛し合うというストーリーになっている。
私もこのストーリーのようにまた橘くんと一緒に楽しく話したりできないのかな?
「はーい、じゃあ今日はみんなで合わせてみようか?」
学級委員の白石くんが指揮をとる。
「はい、じゃあ次は2人が離れていくシーン合わせよっか?」
「「はい。」」
私達は準備をして演技を始めた。
「なんで?なんで?どうして…… 翔馬、行かないで……」
この言葉が4年前の自分の姿と重なる。
「ごめんな。詩音。俺も本当は行きたくないよ。お前と一緒にいたかった。」
その後も悲しいシーンは続き、私も涙がうるうるして泣いちゃうかと思った……
やっと、ワンシーンが終わり拍手がなった。