庭の隅の物置からこぼれる灯り。




コンコンッ




戸を叩くとゆっくりと開き、顔を出したのは目を腫らした柚さんだった。




『柚さん………』




柚「あ…あんた……」




『あの……』




柚「何?あたしを馬鹿にしに来たわけ?あの男達から聞いたんでしょ?!全部!!それとも何?仕返しに来た?いいわよ。好きにして」




柚さんは一息で、吐き捨てるように言った。




『違う!!!ただあなたが心配になって…』





柚「うるさい!!いい子振るのはやめてよ!もう出ていって!!」





『っ……』




ダメだ。ここで出ていったら柚さん、もしかしたら……。