どうしよう、気まずい空気になっちゃったよ。


焦る気持ちをなんとかおさえると、向かい側の真ん中に座っている野々村さんが身を乗りだした。


「ねぇねぇ。若葉ちゃんと抹里ちゃんはクラスメイトって言ってたけど、友達でもあるの?」


「……っ!」


野々村さんの言葉に、なぜか磐波さんがいち早く反応した。


目を見開いて野々村さんのほうを見る彼に疑問しか感じない。


自分に聞かれたことでもないのに、なぜ敏感に反応するんだろう。


目をしばたたかせる私をよそに、若葉が妙に嬉しそうな顔を見せた。


「あはは、まぁそんな感じですね」


えっ?


てっきり友達以上の関係ではないですよって言うのかと思っていたのに。


こんなにさらりと言っていいの?


私と若葉はただのクラスメイトに過ぎないのに、いつから私たちが友達になったというのだろう。


なんてことを言えるはずもなく、疑われないように笑顔を浮かべるしかない。


「そうなの?」


「あー……はい、そんな感じですね」


背中に変な汗が流れるのを感じつつも笑顔をキープする。


「でも、そのわりにはぎこちなく見えたけどー?」