「由良ちゃんがさー………俺の初恋の子かもしれない。」

「え?」

騎士の初恋の人…


「前に話しただろ?この公園で一緒に遊んでたけど突然いなくなった子が俺の初恋の女の子だって。」


「うん…」

ずっと騎士は初恋の女の子が忘れられないらしい。

「最初はわからなかったけどさ、俺の初恋の女の子とフラッシュバック?って言うのかな…まぁ重なって見えたんだよな〜」






あー、私の初恋はやっぱり終わってたな。

「初恋の女の子は由良ちゃんかもしれない」



あぁ、やばい…泣きそうかも。


鼻がツーンっとする

それでも私は涙をこらえた。



「初恋の子が見つかって…よかったね」


これは半分本心でもあるし…半分嘘。


前に騎士からこの公園で出会った女の子が忘れられないと聞かされた時、

びっくりしたし…このまま見つからなければいいのにって思ってしまった。




最低だよね、結局は自分のこと中心で考えてるんだと思うと無性に悲しくなった


「まぁまだ、由良ちゃんが初恋の子かも分からないけどな。…って、ななに話すの結構恥ずい…!」


ーズキッ



そんな顔してしまうくらい…

「…そんなに好きなんだ」


やめて…!そんな顔して由良のこと想って愛おしそうにしないでっ…。

「あぁ。初恋の子かもって思っただけで好きになるのは自分でもおかしいとは思うけどなー…」