周りは賑やかでいつも通りで…
私だけが取り残されている感覚だった。
あんなに楽しそうなのに…楽しいはずのこの場所でさえも気持ち悪く感じた。
みんなの笑顔が本当は私を嘲笑ってるんじゃないか。
皆、新が浮気していたのを知っていたんじゃないか。
そんな気がしてたまらない。

「どうした??」「大丈夫?顔色悪いよ?」

心配して仲のいい先輩達が声をかけてくれる。
必死に笑顔を作って「大丈夫」と一言だけ発してその場を後にした。
家に帰ろうと1歩1歩重い足を動かす。
賑わう声が段々と遠くに聞こえてくる。

新…新……

涙が自然と頬を伝う。
好きで好きでたまらない気持ちと、裏切られたショックがまるで津波のように私の幼い心に押し寄せてくる。
苦しくて、息ができなくて…
それでも、ネオンは明るく私を照らした。