――数日後――――――

探検にいこうと思って、今日は白と水色の空模様のTシャツに黒のジーパンを合わせみた。

よし。

靴はどこ歩いても大丈夫なようにスニーカーにした。

「行ってきまーす!!」

……………そんなこと言っても返事は来ない。

家族皆は隔離された場所にいるしな。

元気かな?

大丈夫かな?

ちゃんと生きてるかな?

そんな心配ばかりで気持ちは下がっていく。

「だめッだめッ!!

こんなこと思っても悲しくなるだけ!!

きっと大丈夫!

皆はきっと生きてる!」

そう自分に言い聞かせ、外を出た。

外の道はデコボコ。

そうだよね。

工事も何もしてないから。

それどころじゃないしね。

そんなことを思いながら街を歩く私。

………街は結構悲惨。

家が潰れて服がそれしかないと思う人の服はボロボロ。

路地裏はご飯を食べられなかった人の餓死をした遺体。

初めて見た人はきっと吐いちゃうと思う。

でもね、こんなこと思ってるけどただの只の綺麗事。

だってそうなる前から紛争や、内戦が起こってた国はこんなの日常茶飯事だったんだから。

こうなるとは思ってなかった人間ばっかりだろうな。

ビルには伸びた弦がある。

東京タワーは赤い色が特徴的なのに赤い色は剥がれ落ちた。

スカイツリーは634mも高さがあったのにメンテナンスも何もしてないからボロボロ。

道にもあちこちにコンクリートから草が生えた。

………こんなの東京じゃない。

そう思う人は沢山いると思うよ?

でもね、これが現実なの。

人が多い分、ウイルスの感染率も高まる。

家が壊れたことによって路頭に迷う人もいる。

それでも現実を見たくない人は自殺する。

恋人、友達、家族……。

大切な人が消えていく。

そんなの当たり前。

孤独が悲しくて苦しくて自殺する。

この世界はもうすぐ終わる。